伝道者の書 2章

Ecclesiastes 章 2
1章
2章
26節
3章
1

私は心の中で言った。 「さあ、快楽を味わってみるがよい。 楽しんでみるがよい。」 しかし、これもまた、なんと空しいことか。

2

笑いか。私は言う。それは狂気だ。 快楽か。それがいったい何だろう。

3

私は心の中で考えた。私の心は知恵によって導かれているが、からだはぶどう酒で元気づけよう。人の子がそのいのちの日数の間に天の下ですることについて、何が良いかを見るまでは、愚かさを身につけていよう。

4

私は自分の事業を拡張し、 自分のために邸宅を建て、 いくつものぶどう畑を設け、

5

いくつもの庭と園を造り、 そこにあらゆる種類の果樹を植えた。

6

木の茂った森を潤すために いくつもの池も造った。

7

私は男女の奴隷を得、 家で生まれた奴隷も何人もいた。 私は、私より前にエルサレムにいただれよりも、 多くの牛や羊を所有していた。

8

私はまた、自分のために銀や金、 それに王たちの宝や諸州の宝も集めた。 男女の歌い手を得、 人の子らの快楽である、多くの側女を手に入れた。

9

こうして私は偉大な者となった。 私より前にエルサレムにいただれよりも。 しかも、私の知恵は私のうちにとどまった。

10

自分の目の欲するものは何も拒まず、 心の赴くままに、あらゆることを楽しんだ。 実に私の心はどんな労苦も楽しんだ。 これが、あらゆる労苦から受ける私の分であった。

11

しかし、私は自分が手がけたあらゆる事業と、 そのために骨折った労苦を振り返った。 見よ。すべては空しく、風を追うようなものだ。 日の下には何一つ益になるものはない。

12

私は振り返って、知恵と狂気と愚かさを見た。 そもそも、王の跡を継ぐ者も、 すでになされたことをするにすぎない。

13

私は見た。光が闇にまさっているように、 知恵は愚かさにまさっていることを。

14

知恵のある者は頭に目があるが、 愚かな者は闇の中を歩く。 しかし私は、すべての者が 同じ結末に行き着くことを知った。

15

私は心の中で言った。 「私も愚かな者と同じ結末に行き着くのなら、 なぜ、私は並外れて知恵ある者であったのか。」 私は心の中で言った。「これもまた空しい」と。

16

事実、知恵のある者も愚かな者も、 いつまでも記憶されることはない。 日がたつと、一切は忘れられてしまう。 なぜ、知恵のある者は愚かな者とともに死ぬのか。

17

私は生きていることを憎んだ。 日の下で行われるわざは、 私にとってはわざわいだからだ。 確かに、すべては空しく、風を追うようなものだ。

18

私は、日の下で骨折った一切の労苦を憎んだ。跡を継ぐ者のために、それを残さなければならないからである。

19

その者が知恵のある者か愚か者か、だれが知るだろうか。しかも、私が日の下で骨折り、知恵を使って行ったすべての労苦を、その者が支配するようになるのだ。これもまた空しい。

20

私は、日の下で骨折った一切の労苦を見回して、絶望した。

21

なぜなら、どんなに人が知恵と知識と才能をもって労苦しても、何の労苦もしなかった者に、自分が受けた分を譲らなければならないからだ。これもまた空しく、大いに悪しきことだ。

22

実に、日の下で骨折った一切の労苦と思い煩いは、人にとって何なのだろう。

23

その一生の間、その営みには悲痛と苛立ちがあり、その心は夜も休まらない。これもまた空しい。

24

人には、食べたり飲んだりして、自分の労苦に満足を見出すことよりほかに、何も良いことがない。そのようにすることもまた、神の御手によることであると分かった。

25

実に、神から離れて、だれが食べ、だれが楽しむことができるだろうか。

26

なぜなら神は、ご自分が良しとする人には知恵と知識と喜びを与え、罪人には、神が良しとする人に渡すために、集めて蓄える仕事を与えられるからだ。これもまた空しく、風を追うようなものだ。