ルカによる福音書 20章

Luke 章 20
19章
20章
47節
21章
1

ある日、イエスが宮で人々を教え、福音を宣べ伝えておられると、祭司長たちと律法学者たちが長老たちと一緒にやって来て、

2

イエスに言った。「何の権威によって、これらのことをしているのか、あなたにその権威を授けたのはだれなのか、教えてくれませんか。」

3

イエスは彼らに答えられた。「わたしも一言尋ねましょう。それに答えなさい。

4

ヨハネのバプテスマは、天から来たのですか、それとも人から出たのですか。」

5

すると、彼らは論じ合った。「もし天からと言えば、どうしてヨハネを信じなかったのかと言うだろう。

6

だが、もし人からと言えば、民はみな私たちを石で打ち殺すだろう。ヨハネは預言者だと確信しているのだから。」

7

そこで、「どこから来たのか知りません」と答えた。

8

するとイエスは彼らに言われた。「わたしも、何の権威によってこれらのことをするのか、あなたがたに言いません。」

9

また、イエスは人々に対してこのようなたとえを話し始められた。「ある人がぶどう園を造り、それを農夫たちに貸して、長い旅に出た。

10

収穫の時になったので、彼は農夫たちのところに一人のしもべを遣わした。ぶどう園の収穫の一部を納めさせるためであった。ところが農夫たちは、そのしもべを打ちたたき、何も持たせないで帰らせた。

11

そこで別のしもべを遣わしたが、彼らはそのしもべも打ちたたき、辱めたうえで、何も持たせないで帰らせた。

12

彼はさらに三人目のしもべを遣わしたが、彼らはこのしもべにも傷を負わせて追い出した。

13

ぶどう園の主人は言った。『どうしようか。そうだ、私の愛する息子を送ろう。この子なら、きっと敬ってくれるだろう。』

14

ところが、農夫たちはその息子を見ると、互いに議論して『あれは跡取りだ。あれを殺してしまおう。そうすれば、相続財産は自分たちのものになる』と言った。

15

そして、彼をぶどう園の外に放り出して、殺してしまった。こうなったら、ぶどう園の主人は彼らをどうするでしょうか。

16

主人はやって来て農夫たちを殺し、ぶどう園をほかの人たちに与えるでしょう。」 これを聞いた人たちは、「そんなことが起こってはなりません」と言った。

17

イエスは彼らを見つめて言われた。「では、 『家を建てる者たちが捨てた石、 それが要の石となった』 と書いてあるのは、どういうことなのですか。

18

だれでもこの石の上に落ちれば、粉々に砕かれ、またこの石が人の上に落ちれば、その人を押しつぶします。」

19

律法学者たちと祭司長たちは、このたとえ話が自分たちを指して語られたことに気づいた。それでそのとき、イエスに手をかけて捕らえようとしたが、民を恐れた。

20

さて、機会を狙っていた彼らは、義人を装った回し者を遣わした。イエスのことばじりをとらえて、総督の支配と権威に引き渡すためであった。

21

彼らはイエスにこう質問した。「先生。私たちは、あなたがお話しになること、お教えになることが正しく、またあなたが人を分け隔てせず、真理に基づいて神の道を教えておられることを知っています。

22

ところで、私たちがカエサルに税金を納めることは、律法にかなっているでしょうか、いないでしょうか。」

23

イエスは彼らの悪巧みを見抜いて言われた。

24

「デナリ銀貨をわたしに見せなさい。だれの肖像と銘がありますか。」彼らは、「カエサルのです」と言った。

25

すると、イエスは彼らに言われた。「では、カエサルのものはカエサルに、神のものは神に返しなさい。」

26

彼らは、民の前でイエスのことばじりをとらえることができず、答えに驚嘆して黙ってしまった。

27

復活があることを否定しているサドカイ人たちが何人か、イエスのところに来て質問した。

28

「先生、モーセは私たちのためにこう書いています。『もし、ある人の兄が妻を迎えて死に、子がいなかった場合、その弟が兄嫁を妻にして、兄のために子孫を起こさなければならない。』

29

ところで、七人の兄弟がいました。長男が妻を迎え、子がないままで死にました。

30

次男も、

31

三男もその兄嫁を妻とし、七人とも同じように、子を残さずに死にました。

32

最後に、その妻も死にました。

33

では復活の際、彼女は彼らのうちのだれの妻になるのでしょうか。七人とも彼女を妻にしたのですが。」

34

イエスは彼らに言われた。「この世の子らは、めとったり嫁いだりするが、

35

次の世に入るのにふさわしく、死んだ者の中から復活するのにふさわしいと認められた人たちは、めとることも嫁ぐこともありません。

36

彼らが死ぬことは、もうあり得ないからです。彼らは御使いのようであり、復活の子として神の子なのです。

37

モーセも柴の箇所で、主を『アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神』と呼んで、死んだ者がよみがえることを明らかにしました。

38

神は死んだ者の神ではなく、生きている者の神です。神にとっては、すべての者が生きているのです。」

39

律法学者たちの何人かが、「先生、立派なお答えです」と答えた。

40

彼らはそれ以上、何もあえて質問しようとはしなかった。

41

すると、イエスが彼らに言われた。「どうして人々は、キリストをダビデの子だと言うのですか。

42

ダビデ自身が詩篇の中で、こう言っています。 『主は、私の主に言われた。 「あなたは、わたしの右の座に着いていなさい。

43

わたしがあなたの敵を あなたの足台とするまで。」』

44

ですから、ダビデがキリストを主と呼んでいるのです。それなら、どうしてキリストがダビデの子なのでしょう。」

45

また、人々がみな耳を傾けているときに、イエスは弟子たちに言われた。

46

「律法学者たちには用心しなさい。彼らは長い衣を着て歩き回ることが好きで、広場であいさつされることや会堂の上席、宴会の上座を好みます。

47

また、やもめの家を食い尽くし、見栄を張って長く祈ります。こういう人たちは、より厳しい罰を受けるのです。」