ヨブ記 9章

Job 章 9
8章
9章
35節
10章
1

ヨブは答えた。

2

そのとおりであることを、 私は確かに知っている。 しかし、人はどのようにして、 神の前に正しくあり得るのか。

3

たとえ、神と言い争いたいと思っても、 千に一つも答えられないだろう。

4

神は心に知恵のある方、 力の強い方。 この神に対して頑なになって、 だれが、そのままですむだろうか。

5

神は山々を移されるが、山々は気づかない。 神は怒って、それらをくつがえされる。

6

神が地をその基で震わせられると、 その柱は揺れ動く。

7

太陽にお命じになると、それは昇らず、 星もまた封じ込められる。

8

神はただひとりで天を延べ広げ、 海の大波を踏みつけられる。

9

神は牡牛座、オリオン座、すばる、 それに南の天の間を造られた。

10

大いなることをなさって測り知れず、 その奇しいみわざは数えきれない。

11

神がそばを通り過ぎても、私には見えない。 進んで行っても、気づかない。

12

ああ、神が奪い取ろうとされるとき、 だれがそれを引き止められるだろうか。 だれが神に向かって、 「何をするのか」と言えるだろうか。

13

神は御怒りを翻されない。 ラハブの仲間も、神のみもとに身をかがめる。

14

まして、この私が神に答えられるだろうか。 神と交わすべきことばを私が選べるだろうか。

15

たとえ私が正しくても、答えることはできない。 私をさばく方に対して、あわれみを乞うだけだ。

16

私が呼び、私に答えてくださったとしても、 神が私の声に耳を傾けられるとは、信じられない。

17

神は嵐をもって私を傷つけ、 理由もなく傷を増し加え、

18

私に息もつかせず、 私を苦しみで満たされる。

19

もし、力のことなら、 見よ、神は強い。 もし、さばきのことなら、 だれが私を呼び出すのか。

20

たとえ私が正しくても、 私自身の口が私を不義に定める。 たとえ私が誠実でも、 神は私を曲がった者とされる。

21

私は誠実だ。 しかし私には自分が分からない。 私は自分のいのちを憎む。

22

みな同じことだ。 だから私は言う。 神は誠実な者も悪い者も、 ともに絶ち滅ぼされると。

23

突然、にわか水が出て人を死なせると、 神は潔白な者の受ける試練を嘲られる。

24

地は悪しき者の手に委ねられ、 神は地のさばき人らの顔をおおわれる。 神がなさるのでなければ、だれがそうするのか。

25

私の日々は飛脚よりも速い。 それは飛び去って、幸せを見ることはない。

26

それは葦の舟のように通り過ぎる。 獲物をめがけて舞い降りる鷲のように。

27

たとえ「不平を忘れ、悲しい顔を捨てて 明るくふるまいたい」と私が言っても、

28

自分のあらゆる苦痛に 私はおびえています。 私はよく知っています。 あなたが私を潔白な者となさらないことを。

29

私はきっと、悪しき者とされるでしょう。 なぜ私は、空しく労するのでしょうか。

30

たとえ私が雪の水で身を洗っても、 灰汁で手を清めても、

31

あなたは私を墓の穴に沈め、 私が着る服は私を忌み嫌います。

32

神は、私のように人間ではありません。 その方に、私が応じることができるでしょうか。 「さあ、さばきの座に一緒に行きましょう」と。

33

私たち二人の上に手を置く仲裁者が、 私たちの間にはいません。

34

神がその杖を私から取り去り、 その恐ろしさが私をおびえさせませんように。

35

そうなれば、私は恐れず神に語りかけます。 しかし今、私はそうではありません。